バカラのグラスでシャンパン(シャンパーニュ)を楽しみたい、と思われる方は非常に多いです。
バカラのシャンパングラスもその思いにこたえるかのように素晴らしいクオリティで答えてくれます。
バカラはシャンパンの本場、フランスの会社ですから、シャンパンを知り尽くしたクリスタルグラスメーカーといっても過言ではないでしょう。
ここではバカラのシャンパングラスにはどんなものがあるのか、またバカラのシャンパングラスの基本から応用まで、編集部がまとめてみました。
目次
バカラのシャンパングラスの種類は大きく分けて2種類
バカラのシャンパングラスは大きく分けて2種類あります。
シャンパンフルートとシャンパンクープです。それぞれどのような特徴があるのでしょうか。詳しくご紹介いたしましょう。また稀に細いコップ型のシャンパングラスが存在することがわかっています。ここでは有名な2種類についてご紹介しましょう。
シャンパンフルート
シャンパングラスと聞けばこちらのような、すらっとしたシャンパンフルートを思い浮かべる人が多いかもしれません。シャンパングラスの主流といってもよいシャンパンフルートは、ステム(脚)が付いた、すらっと細長いグラスです。細長く空気とシャンパンが触れ合う面積が少ないため、シャンパンの炭酸が抜けにくいとされています。
グラスの中にシャンパンの泡が立ち上る様も美しく、上質なシャンパンを楽しむことができます。
レストランなどでシャンパンを頂くときにも、こちらのシャンパンフルートで頂くことが多いのではないでしょうか。
クリスマスのシャンパンの広告なども、こちらのシャンパンフルートのグラスを目にすることが多いですね。仲の良い友人やご夫婦や恋人同士でシャンパンを楽しむ際にもこちらのシャンパンフルートが活躍するでしょう。
シャンパンフルートは細く、深いので、ポッキーなどのお菓子を入れて楽しむ方もいらっしゃいます。
シャンパンクープ
シャンパンフルートに比べると見る機会が少ないかもしれませんが、シャンパンクープというグラスも存在します。ドラマなどでいわゆる「シャンパンタワー」を作ったりするときに用いられるグラスというイメージが強いかもしれません。
意外かもしれませんが以前はシャンパンクープがシャンパングラスの主流でした。バカラの古いもの、オールドバカラのシャンパングラスですと、シャンパンクープのほうがシャンパンフルートよりも圧倒的に多く現存します。
シャンパンフルートとは全く逆に口元が広く浅いクープは、炭酸がすぐに抜けてしまうのではないかと思われる方もいるかもしれませんが、シャンパンクープにはシャンパンクープの良さがあります。お分かりになりますでしょうか。
答えはシャンパンフルートとシャンパンクープ、二つのグラスでシャンパンを飲み比べてみれば分かるかもしれません。シャンパンフルートはシャンパンを飲み干す際に、頭を後ろにぐっと傾けないと、飲み干すことができません。それに対して、シャンパンクープはパーティなどで相手の目を見ながら飲むことができます。
立食パーティなどでどなたかとお話しているのに、シャンパンフルートに入ったシャンパンを頭を傾けて、目線を外して、頂くのは少し失礼に当たりそうですよね。その点シャンパンクープならば、お話を聞きながら、相手の目を見ながら頂くことができるというわけです。社交界などでは確かに需要があると言えるグラスでしょう。
またシャンパンクープですと、アイスクリームカップやデザート用のボウル、前菜用の器としても、ゼリー用のカップとしてもお使いいただくことができます。バカラのシャンパンクープをお買い上げになる方の中には、何通りかの使い方をイメージされながらお買い上げになる方も少なくはないです。
そのような使い方をされるのであれば、以下のようなステムの短いタイプのシャンパンクープも安定性があって人気があります。
注意点としてはアイスクリーム等と一緒にスプーン等を添えてお使いになる場合は、クリスタルに傷がつきやすいですから、同じクリスタル製であったり、木製のスプーンなど、せっかくの美しいバカラのグラスを痛めてしまわないような素材のものを添えるのがポイントです。
シャンパンフルートとシャンパンクープどちらが気になられましたでしょうか。
それぞれのタイプのグラスのシリーズ(種類)をもっと見たい方は以下が確認しやすいでしょう。
バカラの創造力の好例。「ドンペリニヨン」シリーズのシャンパングラスを一例に解説
バカラのドンペリニヨンというシリーズをご存じでしょうか。ドンペリニヨンは言わずと知れた有名なシャンパンの種類で、「ドンペリ」とも呼ばれるモエ・エ・シャンドン社のシャンパンの銘柄です。ロゼのドンペリニヨンをその色から「ピンドン」と呼んだりするほど有名なシャンパンの一つです。
そのドンペリニヨンを飲むためにバカラ社が開発したグラスが、その名の通り「ドンペリニヨン」シリーズです。こちらはバカラお得意の「カット」も「エッチング」も入っていない一見シンプルなグラスですが、そのフォルムはザ・シャンパンフルートとも言える美しいフォルムです。またクリスタルも非常に薄く、飲み口よくできています。
それだけではなく、ドンペリニヨンのシャンパンフルートは、グラスの底から泡がまっすぐに美しく立ちのぼるように、グラスの底の部分にわざと小さな小さな傷をつけてあります。また2日目のシャンパンを注いでもバカラのシャンパンフルートなら泡が出るという声も聞かれます。
バカラがそこまで考えてデザインしたグラス、バカラのクリスタルグラスを創造する力は世界有数といわれるわかりやすい例の一つといえるでしょう。
バカラのシャンパンフルートを一覧でご紹介
アルクール
言わずと知れた、バカラの定番、旗艦モデルのアルクールのシャンパンフルートです。
重厚感のあるシャンパンフルートというイメージです。六角形のステムや底部、カット。集めにデザインされて、フラットカットが印象的なアルクールは最もバカラらしいシャンパンフルートといっても過言ではありません。
バカラでシャンパンを楽しんでいるというイメージを強く感じたい、楽しみたいという方にはお勧めのアルクールです。
ラランド
ベガと間違えやすいこちらのラランドというシリーズのバカラのシャンパンフルートです。
希少なシリーズでなかなかお目にかかることはないかもしれませんが、ステム(脚)の部分がつづら折りのようにかくかくと曲がった特徴的なグラスです。
それに対してボウル部分はシンプルですので、シャンパンの色味などがダイレクトに楽しめるでしょう。
ベガフォルテッシモ
バカラのシャンパンフルートには色付きのものも存在します。こちらのベガフォルテッシモというシリーズはカラーバリエーションが豊富で、同じ色でそろえる方もいらっしゃいますし、バラバラで6客セットなどになさる方も多い、遊び心満点のシリーズです。
色彩豊かなバカラのスタイリッシュなシャンパンフルートは、置いておくだけでも立派なインテリア。玄関でもサイドボードでも、お好きなところに飾られるのもまた素敵な使い方です。
プレステージ
バカラのプレステージ、金彩がたっぷりと施された贅沢なシャンパンフルートです。金彩の施されたものはもちろんバカラの中でも高級なラインナップ。
こちらのプレステージは金彩の部分も多く、ステム(脚)にも丁寧に細かくカットが施された、バカラの技術を集めたグラスといってもよいでしょう。金彩のシャンパンフルートはほかにも、アルクールに金彩を施した「エンパイア」、他にもリヴォリ、コンコルド、レカミエなどが挙げられます。
セビーヌ
バカラの中で比較的有名なシリーズ、セビーヌのシャンパンフルートです。グラス上部に繊細なエッチングが施されており、柔らかく優しい印象を受けます。また全体としてもシンプルなほうなので、シンプルなシャンパンフルートで、シャンパン本来の色や立ちのぼる泡を楽しみたい方にはおすすめのシリーズです。
カプリ
バカラのカプリのシャンパンフルートです。フォルムはかわいらしいチューリップ型で、グラスのボウル部分は全体が波打っているようなデザインです。
カプリにシャンパンを注ぐと、金色のシャンパンと、不規則に波打つクリスタルの光の屈折と反射でキラキラと輝き、シャンパンが非常に美しく輝きます。
フロール
ここからはステム(脚)の短いタイプのシャンパンフルートです。バカラのフロール、シャンパンフルートもクリスタルが波打つようなイメージのグラスです。こちらのシリーズはステムが短いというよりも、ステムがないと言ってもよいかもしれません。
波打つクリスタルとシャンパンがキラキラと輝く、バカラのクリスタルの透明度や屈性率の高さを十分に生かしたシャンパンフルートでしょう。
ミルニュイ
もう一つ波打つシリーズのシャンパンフルート、バカラのミルニュイです。ミルニュイは千の夜という意味を持ちます。
こちらも波打つクリスタルがシャンパンを輝かせる素敵なグラスです。比較的お値段もリーズナブルなので嬉しいですね。
ローハン
バカラの中でもトップクラスに有名なシリーズ、ローハンのシャンパンフルートです。おなじみの蔓草模様がバカラ感を醸し出すシリーズです。
ローハン自体は非常に歴史の深いシリーズですが、このシャンパンフルートは古いアンティークのものは見かけませんので、後から追加された形ででしょう。他のシャンパンフルートに比べて口元が広く設計されている、特徴的な形状です。
ミケランジェロ
ミケランジェロは古いバカラ、オールドバカラファンには有名なシリーズです。珍しくステムがないような形状のシャンパンフルートです。また古いものでシャンパンフルートもシャンパンクープもあるのがミケランジェロです。お好きな形状を、または両方をそろえられるのも楽しいでしょう。
さらに様々なシャンパンフルートを見たい方は以下が便利です。
バカラのシャンパンクープを一覧でご紹介
アルクール
シャンパンフルートでも紹介したバカラのアルクールのシャンパンクープです。アルクールは様々なタイプ、形のグラスがありますね。
例えばタンブラーでも1cm刻みであるようなイメージでしょうか。年代や場所(フランスにしかなかったりなど)によってラインナップは色々ですが、全部集めるとアルクールだけで何十種類になってしまいそうなほど、歴史も深く、バカラに大切にされているシリーズです。
セビーヌ
バカラのセビーヌのクープは、形状はとてもシンプルで、これこそシャンパンクープといえる形状でしょう。上品で控えめなエッチングが特徴的で、長く人気のあるシリーズです。
セビーヌはシャンパングラスよりもワイングラスが多く出回っているというイメージがありますが、シャンパングラスも存在します。ワイングラスと揃えたり、シャンパンフルート、シャンパンクープを使い分けたりするのも面白い使い方といえるでしょう。
エピナル
エピナルは珍しいシリーズですが、特徴的な形をしているので掲載いたしました。古いバカラのシャンパンクープです。カットの数も多く、ステムにもカットが入ってダイヤモンドのようにキラキラと輝く装飾がされているオールドバカラらしい、手間のかかったシャンパンクープです。
ボウル部分も特徴的な形をしていますね。円錐を逆さにしたような直線的でスタイリッシュな印象を受ける素敵なグラスです。オールドバカラでは当時の職人の量や質の豊かさもあり、手間暇のかかった素敵なグラスが多く存在します。
コンブール
コンブールのシャンパンクープです。こちらのシリーズは有名なローハンと間違う方が続出しているのですが、ローハンの蔓草模様が入ったシリーズは実はいくつか存在します。こちらのコンブールのその一つで、ステム(脚)が長い点が一目でローハンと違うとわかる点ですね。
ローハンよりはずいぶんと珍しいシリーズですが、ヴィンテージやアンティークのバカラファンにはとても人気のあるシリーズです。
カブール
バカラのカブールも珍しいシリーズです。似たシリーズにはナンシーというシリーズがありますが、ナンシーは縦横に等間隔にカットが入っているのに対して、カブールは少し規則性に変化があります。
カットもナンシーよりは少し浅めで、シンプルさを感じるようなイメージがいたします。クリスタルは薄目で、口元はチューリップ型に開いたシャンパンクープです。
アルマニャック
バカラのアルマニャックのシャンパンクープ。アルマニャックはご存知の通り、ブランデーの名前ですが、実はフランスの南西部にある地方の名前でもあります。そもそもアルマニャックのブランデーは、アルマニャック地方で醸造されるブランデーです。
こちらのシリーズの名前の由来は、地方名の方のアルマニャックでしょう。
特徴的なボウル部分は、このシリーズのファンを生むほどで、全面に施されたカットは、あらゆる方向からの光を反射、屈折させ、非常に美しい煌めきを生み出しています。ダイヤモンドのような輝きに魅了される方が多いのもうなずける、バカラのシリーズです。
モリエール
バカラのモリエールのシャンパンクープ、こちらも多少珍しいシリーズです。
モリエールは17世紀のフランスの劇作家の名前で、モリエールをモチーフにした噴水が有名ですね。カットのデザインもどこか噴水のようなイメージを感じませんでしょうか。
パルメ
バカラのパルメのシャンパンクープは繊細なエッチングが全面に施され、クリスタルも薄手に作られた繊細なシリーズです。
全体的に柔らかな印象を持てるグラスですし、高級感もありますので、人気のシリーズです。
ボウル下部にカット、前面にエッチングと、2つの技術が入っているという意味では珍しいデザインのグラスです。
ジェドー
バカラのジェドーは知る人ぞ知るモデル。古くに作られたモデルですが、1992年、1993年に少しだけ復刻、リプロダクションがされたシリーズです。もしかすると偶然目にされているかもしれませんね。
こちらのモデルは非常に手のかかった作りで、バカラの中でも高級な部類に入るグラスです。特筆すべきはステム(脚)で、非常に複雑な加工が施されているのが写真でも伝わるのではないでしょうか。
ジェノバ
バカラのジェノバのシャンパンクープ。シンプルで、フラットカットのデザインがすっきりとグラス全体を見せています。
ジェノバといえば色付きのリキュールグラスのセットがかわいらしくて有名ですが、ワイングラスやシャンパンクープもあります。ジェノバの色付きリキュールは以下で写真を見ることができます。
タリランド
ここからはステム(脚)の短いシャンパンクープをいくつかご紹介してまいりましょう。バカラのタリランドのシャンパンクープです。ワイングラス型のタリランドですが、根強い人気が今でも健在です。
6面の深いフラットカットがグラス上部まで入ったどちらかというと重厚感のあるシリーズです。全体のイメージとは違い、口元は薄く作られていますので、重厚感がありながらも、飲み口は非常に良いグラスといえるでしょう。アイスクリームなどにもぴったりでしょうね。
リュリ
かわいらしいエッチングが長く人気のシリーズ、バカラのリュリ、シャンパンクープです。コロンとしたフォルムと、柔らかなエッチングのハーモニーが、リュリファンを多く作っています。全体的に薄手で、軽い印象があります。シャンパンももちろん似合いますし、アイスクリームやゼリーなど、フルーツカップとしても幅広く活躍できそうなクープです。
エリザベート
こちらも人気の花柄がかわいらしい、バカラのエリザベートのシャンパンクープ。非常に薄手の上質なクリスタルのシャンパンクープ。エリザベートもシャンパンクープに限らず、ワイングラス等も人気のお品です。エリザベートは色付きのグラスもちょこちょこ見かける素敵なシリーズです。
シャトーブリアン
こちらもローハン模様ではありますが、ローハンではなく、バカラのシャトーブリアンというシリーズです。何が違うかというと、口元が広がっているかどうか。そこが違いを見極めるポイント。
ほんの少しの違いですが、飲み口には結構違いが出てきますし、有名でありふれているローハンとは少し違うというところが、バカラ好きの心を捉えるのかもしれませんね。
パリ
パリ、もちろんフランスの首都です。パリの名を冠するバカラのシャンパンクープです。
グラス前面に小さなカットが無数にちりばめられて、星のようにキラキラと輝くシャンパンクープです。一説には手間がかかりすぎて廃盤になったと言われているほどですが、確かにこれだけの数のカットを寸分狂わずに何か所も入れていくのは大変な作業でしょう。
サンチュベール
バカラの希少なサンチュベールのシャンパンクープです。あからさまに特徴的な形状のグラスですね。
底部が二股になっている、オールドバカラ界ではかなり有名なグラスです。なかなか出てこないグラスではありますが、有名なグラスです。
フロール
最後はバカラのフロールのシャンパンクープです。全体が波打っていて、なおかつステムが短い(無い)シャンパンクープです。シャンパンを注いでも、もちろんゆらゆらと美しい輝きを放ちますし、ボウルとしても、シンプルなデザインですから、どこにでも使えるような使い勝手のいいクープです。
色違いのクリスタルのフロールもありますので、お好きな色をチョイスされるのもよいかもしれませんね。
さらに様々なシャンパンクープが見たい方ははこちらが便利です。
いかがでしたでしょうか。こちらで紹介したのはほんの一部で、まだまだ色々なシリーズがあるシャンパングラス、ぜひお気に入りのシャンパングラスを手に入れていただけますようお祈りしております。