バカラのロックグラス、オールドファッションドとも呼ばれるグラスを、写真と共にシリーズ別、あいうえお順に紹介してまいりましょう。
ここにご紹介するグラスは長いバカラの歴史の中のほんの一部です。バカラには非常に多くの種類のロックグラスがありますが、その中でも有名であったり、人気であったりするものを中心にご紹介してまいります。最後の方にはさらに多くのロックグラスを見ることができる方法もご紹介しておりますので、お気に入りのバカラのロックグラスを見つけていただけると編集部は嬉しく思います。
バカラのロックグラス(オールドファッションド)の種類、シリーズ一覧
年号グラス(写真は2018年の「フィオラ」)
まずはあいうえお順に関係なく、お手頃で人気のイヤータンブラー(年号グラス)をご紹介します。
バカラのフィオラというシリーズのロックグラスです。このグラスはイヤータンブラー(年号グラス)と呼ばれるバカラの日本限定品で、バカラの中ではかなりお手頃な価格で人気のイヤータンブラーの2018年版です。イヤータンブラーについては最新情報まですべて以下で詳しく説明いたしておりますが多くの種類があり、お手頃ですので写真だけでも一度目を通しておかれると他のロックグラスとの比較などがしやすくなるでしょう。

アビス
バカラのロックグラス、アビスというシリーズです。アビスは深海という意味を持っています。
六角形が多用されたデザインで、バカラでは中心的シリーズの「アルクール」をねじったような斬新なデザインが特徴的です。斬新なカットでキラキラと輝き、バカラのクリスタルの透明感やきらめきを十分に感じることのできる、バカラでもどちらかというと上位のシリーズといってもよいでしょう。
アルクール
バカラのアルクールのロックグラス、バカラで一番有名といってもよいかもしれません。バカラの中心的なシリーズで、歴史も非常に古い超ロングセラーでもあります。
六面を深くフラットにカットされている、バカラのロックグラスの代表格のひとつと申し上げてもよいでしょう。アルクールについては語ることは多くありますが、ここでは長すぎますので、以下の記事で詳細を確認しましょう。

アルマニャック
バカラのアルマニャックのロックグラスです。アルマニャックというお酒が有名でしょうか。アルマニャックはブランデーの産地として有名なフランス南西部の地方の名前です。
うろこのようにカットがグラスの周りを囲む入れられており、宝石のようにキラキラと輝くグラスですね。このグラスでウイスキーなんて、贅沢です。
アルルカン
バカラのアルルカンのロックグラスです。縦横にいくつかのカットが規則的に入る形でグラスの周りを一周しています。スタイリッシュなデザインのグラスで、雰囲気のいいバーなどで出会うこともありそうですね。
キラキラしすぎず、落ち着きすぎず。よいバランスの取れたデザインのロックグラスのひとつではないでしょうか。
エキノックス
バカラのエキノックスのロックグラスです。ロックグラス?というような少し背の高めのグラスですが、ロックグラスとされています。
エキノックスは聞きなれない、言いにくい感じの言葉ですが、フランス語で「昼と夜の長さが同じ」という意味を持っています。日本語でいうと「春分」「秋分」を意味するととらえて問題ないでしょう。
丸いカットと縦横の短めの直線のカットがうまく調和したデザインのシリーズですね。
エンパイア
バカラのエンパイアのロックグラスです。バカラの中心的なシリーズである「アルクール」に金彩を施した、贅沢感と重厚感のあふれるグラスです。バカラの中でも一種のアイキャッチのような存在ですね。
非常に目立ちますし、高級感も抜群、実際にバカラの中でも高級なラインナップのグラスとして君臨しています。その名もエンパイア(帝国)ですから、シリーズ名に恥じない立派なグラスですね。
カプリ
バカラのカプリのロックグラスです。グラス全体が柔らかに波打っているような、地中海の穏やかなさざ波に揺れているような。。。素敵なデザインのグラスです。光を柔らかくキラキラと反射し、中の飲み物が揺らめいているような印象受けるロックグラスです。
コンコルド
バカラのコンコルドのロックグラスです。分厚い金彩がグラスの上半分を覆っている、重厚感のあるバカラです。
コンコルドといえば、パリの有名なコンコルド広場が思い浮かぶか、超音速の飛行機が思い浮かぶかどちらかでしょうか。
いずれにせよ、説明の必要がないほど存在感、重厚感、高級感のある、バカラの中でも上級のロックグラスのひとつです。
シャトー
バカラのロックグラス、シャトーです。シャトーはワインなどの香りをよく感じられるように形状に工夫を施した目を引く形のロックグラスです。ロックグラスながらにしてワインも一応楽しめるといったところでしょうか。
バカラの中ではお手頃な価格のグラスで、形状は目を引きますが、カットやエッチングのデザインは入らずシンプルなグラスがお好きな方には人気のバカラですね。
スピン
バカラのスピンのロックグラスです。写真だけ見るとどうなっているのかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、らせん状にカットが入ったロックグラスです。
デザインがとても近代的で斬新、ほかのグラスと並べると特に目を引くのがこのスピンというシリーズではないでしょうか。グラスの周りをぐるりと螺旋のカットが取り囲み、伸び上がるようなデザインのロックグラスです。
スモーク
バカラのスモークのロックグラスです。スモークは煙ですが、その名の通りグラス全体が煙でおおわれているような斬新なデザインのロックグラスです。
スモーキーフレーバー、とウイスキーの特徴的な香りをそう呼ぶこともありますが、このグラスはさらにスモーキー感をアップしてくれるかもしれませんね。
セビーヌ(セヴィーヌ)
バカラのセビーヌのロックグラスです。繊細なエッチングが周りを取り囲む、バカラの中でも歴史の古いロングセラーのシリーズです。
非常にエッチングが繊細で控えめ、どちらかというとシンプルな部類のバカラのグラスといえるでしょう。ただこのセビーヌは歴史は古く、バカラの刻印が入り始める1936年以前に発表されているグラスで、刻印のないセビーヌのグラスもあるのですが、そんな時代から変わらぬデザインで愛され続けるシリーズですね。

タリランド
バカラのタリランドのロックグラスです。1933年のカタログにも登場するこのグラスもかなりのロングセラー商品です。
ロックグラスの形状が個性的で、一目見たらタリランドは忘れないのではないでしょうか。口元の少し下でキュッとすぼまり、口元ではまた広がって、壺のような形状がユニークなシリーズです。グラスの下部は比較的クリスタルが厚く、口元は薄めですから低重心で見た目よりも安定感のあるグラスです。

ナンシー
バカラのナンシーのロックグラスです。ナンシーも歴史あるシリーズで、実に様々な種類のグラスが作られているシリーズです。
デザインは縦横に無数のカットが入ったオーソドックスながらも煌びやかなシリーズと言えるでしょう。
ネプチューン
バカラのネプチューンのロックグラスです。非常に入り組んだ形状で、五角形を用いたデザインの珍しいグラスです。底部を見ると特にこのグラスが個性的なのが分かるのではないでしょうか。
カットが非常に深く、鋭角な部分が多い非常にスタイリッシュなデザインのシリーズです。編集部は製作時のことなどを妄想してしまいますので、歩留まり(製作時に商品として出せるレベルに製作が成功する確率)が低そうだなあと考えてしまいます。ぎりぎりまでカットしているのではないかと思わせる、バカラの技術力の高さも味わうことができるシリーズですね。
バリ
バカラのバリのロックグラスです。不規則な葉のような形状のカットが無数に散りばめられた個性的なグラスです。
不規則なカットは光を不規則に反射しますので、幻想的なきらめきを生み出すロックグラスです。似たデザインのシリーズに「パリ」というシリーズのグラスがありますが、パリはカットが規則的に並んでいますね。
パリとバリで間違えやすいのでお気を付けください。
パルメ
バカラのパルメのロックグラスです。グラス全体にエッチングで文様を描きながらもグラス底部にはカットでさらにデザインが施されている、カットとエッチングを両方使ったという意味で珍しいシリーズです。
エッチングで描かれた文様は、楽園に住む想像上の鳥とされており、バカラの本国フランスでは代表的なものです。
ハーモニー
バカラのハーモニーのロックグラスです。直線的なカットがグラスの下から上までを貫いており、一見シンプルながらも力強さを感じるシリーズです。
存在感がありながらも、シンプルな一面もあり、テーブルでの調和(ハーモニー)も取りやすいでしょう。様々なテーブルにマッチしそうなロックグラスです。
ピカデリー
バカラのピカデリーのロックグラスです。カット数が多めでグラス下部はキラキラと輝いています。
カットを施した結果、山なりのデザインが2段ほど続き、上に伸びるカットに続いているというイメージのロックグラスです。ピカデリーというシリーズ名はロンドンの中心的な広場ピカデリー・サーカスの名前から付けられたとされています。ヴィンテージ、アンティークのバカラがお好きな方の間では有名なシリーズです。
ブリュンメル
バカラのブリュンメルのロックグラスです。シンプルなだけではありません。カットが施せないほど全体的に薄く作られたグラスです。バカラにはクリスタルが薄く作られたグラスは多数存在しますが、ブリュンメルの薄さは他のバカラとも一線を画します。そのため重さも軽く飲み口も軽く、重厚なバカラとはちょっと違ったシリーズといえるでしょう。
手の小さな女性や、バカラのグラスは重いと思われている方はこちらのグラスを一度手に取ってみるのもよいかもしれません。
ベガ
バカラのベガのロックグラスです。ベガは夜空に輝く織姫星ですね。夏に空を見上げたときに一番に目につく星かもしれません。バカラの中ではお手頃なほうでしょう。
ワイングラスはステム(脚)部分がそろばんの玉のようになっていて個性的ですね。ロックグラスも斜めにギザギザにカットが入っていて、ワイングラスに合わせたデザインとなっています。そこの部分のカットか上品にきらりと輝くシリーズです。
ホライズン
バカラのホライズンのロックグラスです。ホライズンは地平線という意味を持ちます。その名の通りカットが地平線と平行に入っているようなデザインですね。
不規則に入ったカットが不思議な感じをもたらす、シンプルながら個性的で斬新なデザインのロックグラスです。
ポリニャック
バカラのポリニャックのロックグラスです。ポリニャックはポーランドを表しています。
カットが非常に深く、底の部分から入っておりますので、このグラスの底部は円形ではありません。深くギザギザとした底部からカットの深さという意味での技術力をしっかりと感じられるグラスです。バカラの中でも高級寄りの部類のロックグラスといえるでしょう。
マッセナ
バカラのマッセナのロックグラスです。1980年ごろに発売されたシリーズですが、発売以来、炎が立ち上がるようなデザインが世界中で大人気となり、ロングセラーのバカラの仲間入りをしたといってもよいシリーズです。
底部から様々な長さの深いカットが全体に入っているさまはまさに圧巻で、周りの光を反射しバカラのクリスタルの煌めきをよく生かすロックグラスです。

ミルニュイ
バカラのミルニュイのロックグラスです。ミルニュイは千の夜を意味しており、夜のとばりのような、カーテンのような波打ちを持ったシリーズです。
光を柔らかく反射する、ゆらゆらと揺れるイメージを持ったロックグラスです。
モナコ
バカラのモナコのロックグラスです。グラス全面が平面、つまり多角形にフラットカットされたシリーズです。一見シンプルでありながらフラットな面ばかりで構成されていますので、光の反射が独特で個性的なグラスです。カットも前面に及んでいますので見た目よりも手間暇もかかり、技術力も必要なシリーズでしょう。
ラニー
バカラのラニーのロックグラスです。これでもかというほどのカット数を誇る、バカラの中でも高級なロックグラスです。一体いくつかっとが施されているのか、手に取って数えてみたくなります。
これだけのカット数だと、どの角度から見てもダイヤモンドのようにどこかの面は光り輝いているという煌びやかで贅沢なシリーズです。
ローハン
バカラのローハンのロックグラスです。バカラのエッチンググラスといえば一番に名前が挙がるであろう、おなじみといってもよい蔓草模様の有名なバカラのシリーズです。
有名なだけではありません。ローハンも歴史は古く、実は古い時代のローハンのほうがエッチングの彫りが深いという、昔のほうがバカラのガラス職人は技術力が高く、クオリティもよかったのではと思わせるシリーズです。
ローハンについては語りつくせないほど語りたいことがありましたので、別に記事をご用意しています。

さらに多くのバカラのロックグラスをチェックしてみよう
いかがでしょうか、ここにあるだけでもかなりバラエティ豊富で個性的なバカラのロックグラスを見ることができたのではないでしょうか。バカラは1764年に設立された歴史あるクリスタルメーカーですから、ここにあるのはほんの一部です。以下でご紹介しているお店は、編集部のおすすめ店です。様々なバカラのロックグラスをさらに見ることができますね。他にはないロックグラスを手に入れたいのであれば、このようなビンテージやアンティークのお店を視野に入れると、あなただけのバカラが見つかるかもしれませんね。
楽天市場などのショッピングモールでも色々なロックグラスを見ることができますが、多くのお店が同じシリーズのグラスを出しており、シリーズを様々確認するには見にくいですので、一度こちらで見てみましょう。
楽天市場でバカラのロックグラスを探してみたい方はこちらからお探しください。

