バカラのイヤータンブラー、年号入りのグラスは2010年より始まり、毎年11月頃に次の年のイヤータンブラー(年号グラス)が発売されています。今回はバカラのイヤータンブラー(年号入りグラス)について、徹底的に解説して参りたいと思います。また全種類を一覧でご紹介しております。
バカラのイヤータンブラー(年号入りグラス)とは何か
基本知識
バカラのイヤータンブラー(年号グラス)とはどのようなグラスなのでしょうか。実は年号の入ったものは「日本限定」です。バカラが日本でもっとバカラを広めたいという思いから登場したグラスということです。これだけで少し、イヤータンブラー(年号グラス)が好きになりますね。「日本限定」といっても同じ形で年号のないものは一部海外でも販売されているようです。
「年号入り」のグラスが「日本限定」というわけですね。登場したのは2010年が最初となり、毎年発売されています。
基本的にイヤータンブラー(年号グラス)は11月頃に次の年の年号のグラスが発売される傾向にあります。お店で見られるのは基本はその年のグラスのみ。11月と12月はその年のグラスと次の年のグラスというわけです。とはいっても実は過去のイヤータンブラーも置いてある場合もあります。
例えば2010年のイヤータンブラー(年号グラス)はベルーガというシリーズですが、2010年でなくとも店頭で買うことができました。ただし、手に取るとすぐにわかりますが、「2010」の年号が入っていないのです。つまり年号の入ったグラスをバカラのお店で買おうと思うと、基本はその年でないと買えないということになります。
一度人の手に渡ったグラスなら、未使用品、中古品問わず、アンティーク・ヴィンテージショップなどで手に入れることができますが、過去のグラスは少し希少性が出てきますので、定価より少し高いこともあります。
価格の秘密
イヤータンブラー(年号グラス)は他のバカラのグラスに安い傾向があります。価格は1客6,500円+税(2019年末時点)で販売されています。バカラの中心的なシリーズ、アルクールやマッセナといったシリーズに比べるとかなり価格が抑えられています。
実はイヤータンブラー(年号グラス)は近年の技術革新により、一部の工程のみではありますが、機械で作っています。その分バカラの一流の職人の手間を省くことに成功しています。もちろん素材は変わらずバカラのクリスタルですし、グラス自体のクオリティは他のグラスと変わらない仕上がりになっていますが、実は価格が抑えられているには理由があることは、知識として知っておくと面白いですね。
ロックグラス以外のイヤータンブラー(年号グラス)について
イヤータンブラー(年号グラス)はロックグラスです。日本限定の年号入りのグラスは毎年ロックグラスのみです。ただし、同じシリーズのハイボール(高さ14cm、通常サイズの大きなタンブラー)や小さめのタンブラーであるグラスジャパン(高さ11cm、日本人向けの小さめのタンブラー)と呼ばれるグラス、シリーズによってはワイングラスの存在するものもあります。ただ年号はロックグラスにしか入っていません。
バカラのイヤータンブラー(年号グラス)全種類一覧
それではバカラのイヤータンブラー(年号グラス)を最新順に全種類確認してまいりましょう。お気に入りのシリーズを見つけるの良し、記念になった自分のメモリアルイヤーのグラスを確認するも良し、気になるグラスが見つかれば、うれしく思います。
エクラ、2023年
バカラのグラス、エクラは2023年のイヤータンブラー(年号グラス)です。エクラはお花のようなデザインでイヤータンブラーの中では個性的なデザインです。カット数も多く、角度も一定では無いカットが施されておりますので、華やかさがあります。
2023年、コロナも本格的に開けてきたこの年らしく、花が開くようなデザインは、ギフトとして受け取る方の心を晴れやかにするかもしれませんね。
クリスタ、2022年
バカラのグラス、クリスタは2022年のイヤータンブラー(年号グラス)です。クリスタはデザイン的にはかなりシンプルですが、バカラのクリスタルの輝きや透明感をダイレクトに感じることが出来るデザインでしょう。
2022年の年号が刻まれていますので、2022年に大きなイベントなどがあった方へのプレゼントなどにもピッタリでしょう。
ティアラ、2021年
バカラのグラス、ティアラは2021年のイヤータンブラー(年号グラス)です。ティアラはもちろんご存知、頭飾りの一種です。グラスを真横から見ると、バカラのクリアクリスタルに、宝石をちりばめたティアラが浮かび上がる可能ような美しいカットが施されています。
ティアラはカットが多く、細かく施され、イヤータンブラーの中でもきらめきの強く感じられるバカラのグラスとなっています。
グラスに注いだウイスキーなど、お好みの飲み物が素敵に輝き、気持ちを豊かにしてくれるでしょう。
ブラーヴァ、2020年
バカラのグラス、ブラーヴァは2020年のイヤータンブラー(年号グラス)です。ブラーヴァは喝采を意味するイタリア語「ブラボー」、Bravoをもじって名付けられたとされています。
日本の2020年はもちろん東京オリンピック、喝采、ブラボーもそんな特別な年に合わせて選ばれた大切な言葉なのでしょう。
ブラーヴァはデザインも「ブラボー、喝采」らしく拍手が弾けるようなイメージを感じることができます。
カットが多く、深くバカラならではの煌めきや重厚感を味わえるメモリアルイヤーらしい年号グラスですね。
ウイスキーのロックを静かでゆったりとした時間と共に楽しむにも、自信をもっておすすめできるグラスですね。
ヴィータ、2019年
バカラのグラス、ヴィータは2019年のイヤータンブラー(年号グラス)です。ヴィータとは「人生」という意味です。年号グラスでは節目の10番目のシリーズで、過去の年号グラスの中ではカット数が一番多く、キラキラとした輝きと深い陰影のコントラストが素晴らしく魅力的なグラスです。
カットが多くきらめきが強いので特にウイスキーのロックには特に合いそうなグラスですね。
フィオラ、2018年
バカラのグラス、フィオラは2018年のイヤータンブラー(年号グラス)です。フィオラはイタリア語の「花」を意味しており、グラスのカッティングも花びらのようなデザインになっております。長短のカットがうまく組み合わさっており、上から見るとちょうど花が開いたように見えます。新しい季節の芽吹きといった意味合いも持っておりますので、おめでとうの意味や、新しい門出に対してのお祝いなど、様々なギフトとしても使えますし、自分へのご褒美としてのグラスとしてもとても素敵です。
ルチア、2017年
ルチアは2017年のイヤータンブラー(年号グラス)です。ルチアは、ラテン語の「光」という単語に由来を持つシリーズです。楕円が多く刻まれたカットのデザインですので、確かに様々な方向に光を反射しそうなグラスです。バカラ村の教会のステンドグラスや工房の窓などをモチーフにしたシリーズです。楕円のカットはバカラの中ではなかなか珍しいものですね。
グローリア、2016年
グローリア、2016年のイヤータンブラー(年号グラス)です。グローリアは、「栄光」という意味の持ったシリーズです。勝利の女神「ニケ」の翼をイメージしたグラスです。こちらのグラスの箱の中には「空飛ぶバカラ」というタイトルのしおりが入っています。翼をイメージしたカットが素敵なグラスです。2015年のローザのカットを、斜めにしたようなデザインですが、斜めのカットは途中で切れていて、2層構造のカットになっています。
ローザ、2015年
ローザは2015年のイヤータンブラー(年号グラス)です。このグラスのバカラの箱の中には「バラかバカラか」というタイトルの「しおり」が入っていることからも、バラがモチーフだということが分かります。
このグラスが有名なのは、テレビCMですね。そのCMは「響ジャパニーズハーモニー」のCMで、俳優のマーティン・フリーマンさんが響が入ったこのグラス、ローザを手にしていますね。氷がグラスに当たる音が非常に美しく再現されていたのをよく覚えています。カランカラン。。と氷の音が鳴った後に、マーティン氏が「ヒビキ。。。」と言っていましたねぇ。。ウイスキーの良く似合うということは疑いようがありません。
ステラ、2014年
ステラは2014年のイヤータンブラー(年号グラス)です。ステラは細い3本のカットがクロスし、スッキリとした印象のあるグラスです。ステラって、人名?と思ってしまいそうですが、実はStar、星を意味するラテン語由来の単語なのです。ウイスキーなんかを飲むときに、グラスの内側からキラキラと星を見るような感じを受けるグラスということなのでしょう。確かに他の年号グラスと比べるとカット数が多く、いろいろな方向からの光を反射しそうです。
ビバ、2013年
ビバは2013年のイヤータンブラー(年号グラス)です。ビバは「BIBA」と記述いたします。よく、綴りが間違っているので気をつけましょう。万歳!の意味のビバはVIVAですから、間違えてしまいますね。由来はVIVAで、VをBに変えて、BIBAがモデル名となっております。
ローラ、2012年
ローラは2012年のイヤータンブラーで、3年目の年号グラスです。ローラは年号グラスにしては珍しくワイングラス、シャンパングラス(フルート)が存在しています。ワイングラス、シャンパンフルートは希少なので、見つけたらラッキーですね。ローラは地中海地方の女性の名前で、その名の通り女性らしい、やわらかなデザインのグラスです。
2012年のローラくらいから年号の入ったグラスが珍しくなってきます。
エトナ、2011年
エトナは2011年のイヤータンブラーで、2年目の年号グラスです。エトナはイタリアのシチリア島のエトナ火山を由来とするグラスで、グラスを裏返すと、確かに少し火山のように見えるような見えないような。。という話はさておき、実はエトナはかなり長く人気が続いているグラスで、シンプルで男性でも女性でも使えそうで、どんなドリンクにも合いそうな良いグラスです。深くて大胆なカットもバカラらしく、人気の理由でしょう。
年号の有無が気になる方は、刻印の有無を確認してからお買い上げになることをお勧めします。
ベルーガ、2010年、初年度のイヤータンブラー(年号グラス)
ベルーガはバカラ社がリリースした、初めてのイヤータンブラーで、2010年がイヤータンブラーの初年度です。ベルーガの特徴は古いバカラのグラスにはあまり見られない円形の丸いカットが特徴的で、今でも根強い人気があります。
初年度のベルーガは2010という年号が入っているグラスの方がかなり珍しくなっています。丸いデザインが人気で、年号なしのものも相当数見られます。編集部の調査でも、2010と刻印されているグラスのほうが数がずいぶん少ないということが分かっています。2010と刻印されているベルーガは少しプレミアがつき始めているのではないかと感じます。今後も2010の刻印があるものが再版されることは考えにくいので、刻印ナシのグラスの割合が多いでしょう。2010の刻印の有無で在庫を区別していないお店もあるので、気になる方は刻印の有無を確認してからお買い上げになることをお勧めします。
イヤータンブラー(年号グラス)を手に入れるおすすめのお店
最後に、バカラの正規店では、基本的にはその年のイヤータンブラー(年号グラス)しか手に入れることができません。その年のタンブラーを手に入れるのであれば正規店でもバカラの中ではお手頃なグラスですので、百貨店や東京・丸の内の本店などで手に入れましょう。
過去のイヤータンブラー(年号グラス)を手に入れるには、ヴィンテージのお店や、オークションなどで新古品や、中古品を手に入れるしかないでしょう。
例えば、お子様が生まれた年、恋人と付き合い始めた年、結婚した年のグラスが欲しいなど、ご自身のメモリアルイヤーのグラスを手に入れるのがおすすめです。使うのがもったいなくなってしまいそうですが、バカラのロックグラスは飾っておくだけでも存在感抜群です。お求めの際は「年号刻印の有無」はしっかりと確認しましょう。
ご参考までに編集部も利用する、アンティーク・ヴィンテージメインのおすすめ店を掲載しておきます。在庫によってはうまく手に入れられるかもしれませんし、未使用品もお手頃な価格で販売されています。