ここではバカラのグラスの種類にはどんなものがあるのかを紹介していきます。
定番のロックグラスやワイングラス、と言えば、どのようなグラスか想像ができるかもしれませんが、例えばアイスティーグラスや、テイスティンググラスというと、ちょっと想像が難しくなるかもしれません。世界にはいろいろな飲み物がありますから、もちろんグラスもいろいろあります。いろいろなグラスを紹介するとともに、バカラのグラスの特徴に対する理解を一緒に深めましょう。
例えばワイングラスで言うと、今流行している大ぶりなワイングラスは、バカラではあまり見かけません。正確にいうと今でこそバカラも大ぶりのワイン(シャトーやオノロジーのシリーズ)を製造していますが、2000年以前はほとんどなかったサイズなのです。そのあたりはやはりグラスの歴史をのぞきながら理解する必要があります。
こちらのページの最後のほうでも、その歴史には少し触れます。それでは早速1種類ずつ見ていきましょう。
目次
ロックグラス (オールドファッション)
ロックグラスはその名の通り、ドリンクをオンザロックで楽しむためのグラスです。正式にはオールドファッションドグラスと呼ばれ、日本以外ではOld Fashionedという名称のほうが一般的です。オールドファッションドというのは実はカクテルの名前で、そのカクテルを作ったのがこのロックグラスの形のグラスだったのでオールドファッションドと呼ばれるようになりました。コップ型のタンブラーグラスの一種であり、バーなどでもよく見かけるタイプのグラスです。近年のバカラのグラスでは高さが8.5cm-10cm、口径が8cm-9.5cmくらいのものが主流です。
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タンブラーグラス
タンブラーグラスは一般的に連想する「コップ」型、寸胴型のグラスというべきでしょうか。ロックグラスと区別をするなら、タンブラーグラスのほうが背が高く、「口径」に対して「高さ」が高いものが多いです。ハイボールグラスとも呼ばれます。
近年のバカラのハイボールグラスでは、高さが14cm、口径が7cm程度のものが多く見られます。バカラのハイボールは寸胴型というよりは、口元に向かって広がっている形のものが多いです。歴史的にはもう少し背の低い、9-10cm程度のタンブラーも珍しくありません。
タンブラーはTumble、倒れる、転ぶ、という意味の言葉が語源で、不思議に思われるかもしれませんが、実はもともとタンブラーは、動物の角などで作られていたため、手を離すと倒れてしまうグラスだったとされています。文字通りハイボールや、ソフトドリンク、ロングカクテルなどに使われています。
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グラスジャパン
グラスジャパンはタンブラーの一種です。近年バカラが日本人のライフスタイルに合わせて、ハイボールグラスに比べて小さなタンブラーを店頭にラインナップしております。欧米の方に比べると、手のサイズも小さいということもあるのかもしれません。日本人の我々にはとても手になじむグラスだと思います。それをバカラが「グラスジャパン」と命名して販売をしております。
バカラのボックスにもグラスジャパンと書いてあることもありますので、ジャパンというシリーズ名だと思っておられる方もいるかもしれませんが、グラスジャパンはグラスの形状の名前です。高さ11cmと少々小ぶりで、日本人にぴったりなグラスだと考えてよいでしょう。
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ショットグラス
ショットグラスはウイスキーやウォッカ、テキーラ、リキュール類などをストレートで飲むための小さなグラスです。ショット、とは1杯のことです。ワンショットとかいう言葉を耳にされたことがあるかもしれません。別名、ストレートグラスと呼ばれることもあります。高さは大体数センチのものが多く、小ぶりでかわいらしい印象です。
ショットグラスは小さいので安いのではと思われがちですが、サイズ差ほどの価格差はありません。小さなグラスに細かい加工を施すには大きいものよりももちろん技術が必要ですから、実は加工技術を感じられるグラスという言い方もできます。
サイズが小さく、場所が無くてもコレクションがしやすいとか、いろいろな理由があるのでしょうが、意外とコレクションとしてショットグラスを選ばれる方も多くおられます。
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シャンパンフルート
シャンパンフルートは、その名の通りシャンパン(シャンパーニュ)を飲むためのグラスで、フルート型になっているものの総称です。ワイングラスなどに比べてボウル部分の胴回りが細長く、底の部分から泡がきれいにのぼっていく様子を楽しむことができます。またシャンパンと空気が触れる面が少なく設計されておりますので、炭酸が抜けにくいとされております。シャンパンをよい状態で長く楽しむことができるため、家庭や一般的なレストランなどでもよく使われます。
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シャンパンクープ
シャンパンクープもシャンパンを楽しむグラスのひとつです。見た目も華やかでパーティーなどではこちらのタイプのグラスを見る機会もあるかもしれません。グラスが浅いので、話している相手の目を見ながら飲むことができるのでパーティではこちらが使われることも多いです。ドラマなどの夜のお店で、シャンパンクープをピラミッド状に積み上げてシャンパンを一番上から流し込むといった場面を一度はごらんになったことがあるかもしれませんが、あのシャンパンタワーに使われているグラスがシャンパンクープです。
バカラのヴィンテージ、アンティークグラスに関しては、シャンパンフルートよりもシャンパンクープのほうがずいぶん残存数が多いと感じます。当時はシャンパンクープが主流だったとされており、現在はシャンパンフルートが主流となっています。立ち上る泡が美しいなど要因は様々ですが、専門家の中には「飲みにくい、飲み干すのにずいぶん傾けないといけない」という意見も根強く残っています。
シャンパンクープはその形状から、おしゃれにアイスクリームカップや、前菜を盛り付けるなどの使い方をされる方も数多くいらっしゃいます。お店でも前菜がバカラのシャンパンクープで出てきたら、素敵ですよね。シャンパンだけでなく他の用途にも使いやすいのもシャンパンクープの魅力のひとつです。
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ウォーターゴブレット
ウォーターゴブレット、ウォーターグラスはいわゆるステムウェア(脚付き、ワイングラス型のグラス)の中で最も容量が大きいグラスです。元々ゴブレットは持ち手のない、金属製、ガラス製の酒杯、聖杯のことです。タンブラーに脚の付いたものと考えても差し支えありません。要は水やジュースなどを飲むためのグラスで、ワインに比べて飲む量、スピードが速いので、容量が大きくなっております。もちろんお酒をたくさん飲む方にはワイングラスとして使用するのも全然アリでしょう。
最近はワイングラスの大型化が進み、赤ワイングラスより一回り大きい程度のウォーターゴブレットよりも現代のワイングラスのほうが大きいため、ウォーターゴブレットのほうが小さいと感じる方もいらっしゃるくらいです。サイズは通常の脚付きのグラスで15cm以上程度になりますが、ステム(脚)の短いグラスの場合だと11cm程度の場合もあり、容量で判断するのが妥当ですね。バカラのウォーターゴブレットはワイングラスが大型化する前のものは大体容量は揃っております。
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赤ワイングラス
ステムウェアの中で、ウォーターゴブレットに次いで大きいのが赤ワイングラス、赤ワイングラスより一回り小さいのが白ワイングラスです。赤ワインの温度は14度前後で飲むのが一番おいしいと一般的に言われており、白ワインは冷やして飲むのが良いとされております。赤ワインは14度ということで季節にもよりますが、室温に近い温度ですから、少々グラスが大きく飲むのに時間がかかったとしても、急激に温度が変化することはないと言えます。
サイズは通常の脚付きのグラスで14cm程度になりますが、ステム(脚)の短いグラスの場合だと8.5cm-10cm程度の場合もあり、容量で判断するのが妥当ですね。バカラの赤ワイングラスはワイングラスが大型化する前のものは大体容量は揃っております。
大型化が浸透した後は、赤ワイングラスという表現をあまり使わずに、ボルドーワイングラスやワイングラス大などの表現を用いることも多いですね。
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白ワイングラス
赤ワイングラスより一回り小さく設計されておりますのが、白ワイングラスになります。白ワインは冷やして飲みますので、室温に比べて温度が低く、時間がかかるとすぐにぬるくなってしまうというわけです。そのため白ワインをすぐに飲み切れるようにと白ワイングラスは小さめに設計されることが多くなっているのです。
サイズは通常の脚付きのグラスで高さ12cm前後になりますが、ステム(脚)の短いグラスの場合だと7cm-8cm程度の場合もあり、容量で判断するのが妥当ですね。バカラの白ワイングラスはワイングラスが大型化する前のものは大体容量は揃っております。
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ポートワイングラス
小さなステムウェアのグラスとして、ポートワイングラス、リキュールグラスといったものがあります。ポートワインというのはポルトガルの北部のポルト港から出荷されることでこの名が付いた甘めのワインで、食前酒、食後酒として親しまれます。シェリー酒を飲むためのグラスとしてもサイズ的に問題はないでしょう。ポートワイングラスになりますと、ステムありで10cmを少し超える高さのものが多くなります。ポートワイン、リキュールグラスに関してはそもそも少量のお酒を一杯だけ飲むためのグラスですので、大型化はないでしょう。
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リキュールグラス
リキュールグラスはその名の通りリキュール類を飲むためのグラスです。度数の高い酒類を、ストレートで飲むためのグラスで、用途はショットグラスに似ております。ステム(脚)の付いたショットグラスといっても良いかもしれません。リキュールグラスはコーディアルグラスとほぼ同義で用いられることが多いです。サイズは通常の脚付きグラスでも10cm未満の高さのものがほとんどです。リキュールグラスは少量のお酒を一杯飲むためのグラスですので大型化はしないでしょう。
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ビアグラス
バカラにはほとんど見られないグラスの種類です。最近はオノロジーというシリーズでビールを飲むためのグラスを発売したりしておりますが、歴史的に見てビアグラスをバカラ社が作っていることはあまりありません。もしバカラのグラスでビール、ということであれば、最近ではオノロジーのビアグラスが唯一の正解かもしれませんが、14cmのハイボールグラスや、もしかするとステム付きですがウォーターゴブレットあたりが候補になってくるでしょうか。
アイスティーグラス
珍しいものですが、バカラはまれにアイスティーグラスというものを作っています。ステム付きで、ボウル部分は縦長の形状をしているグラスです。もし貴方がアイスティーがお好きで、バカラのグラスでアイスティーを飲みたい、という願望があれば、見つけたらすぐに手に入れたほうが良い、というレベルの希少性ではないかと思います。もちろんアイスティーはソフトドリンクですので、タンブラーなど他のグラスでも楽しめるとは思いますが、「アイスティーグラス」と言われると、紅茶好きの興味を惹きつけるには十分なネーミングですね。
持ち手付きグラス、カップ
バカラにも持ち手付きのグラスがあるのをご存知でしょうか。最近は全然見かけませんが、古いバカラのお品には持ち手の付いているカップがあります。取っ手が付いているということは温かい飲み物を入れるためのグラスでしょう。ただやはりバカラのクリスタルは耐熱ガラスではないので、使用には気を付けたほうが良さそうです。寒い時期でグラスが冷えているところに100度の熱湯を注ぐと多分、、、割れますね。あらかじめグラスをある程度温めてから、飲み頃のホットドリンクを入れるのが良いかもしれませんね。ホットワイングラスもありますので、ある程度温かいものを注いでも大丈夫なのでしょう。
ブランデーグラス
ブランデーグラスもステムウェアの一種で、ブランデーを飲むためのグラスです。ブランデーグラスは、ブランデーの豊潤な香りを存分に楽しむことを考えて作られたグラスでボウル部分がふっくらと風船のように膨らんでいるものが多く見られます。この形状によって、香りがグラスに閉じ込められ、よい香りを十分に楽しみながら、ブランデーを飲むことができるというわけです。
またグラスの持ち方ですが、昔はボウル部分を手のひらで包むような持ち方が主流でしたが、それは昔はブランデーを温めないと香りが立たなかったためです。現在のブランデーは技術の向上により香りが立ちやすくなっておりますので、ステムを持つワイングラスと同じ持ち方でよいとされています。
カクテルグラス
カクテルグラスは主にショートカクテル(ショートドリンク)を供するために用いられるグラスです。ロングカクテルを供するためには用いられることはなく、比較的短い時間で飲むべきカクテルを供する際に用いられます。形は基本的に逆三角形(円錐)の形状で、ワイングラスよりも浅く設計されていることが多いので、グラスをあまり傾けなくても中身を飲むことができるという点ではシャンパンクープと少し似ております。ショートカクテルもたくさん種類がありますが、やはり有名なのはマティーニでしょうか。バカラではマティーニグラスと呼ばれるグラスもたまに見かけます。もちろん他のショートカクテルを入れても問題ありません。形が似ているので、シャンパンクープで代用されることもあります。
番外編:変わった形のグラス
バカラのグラスで、形の変わったもの、個性的なものを紹介いたします。写真を見れば、形が個性的なことはすぐにわかりますので、あえて多くのコメントは必要ないでしょう。人と違うグラス、個性的なグラスを求めるならば、イチ押しです。
番外編:グラスとしてはあるが、バカラではあまり見かけないグラス
ビールジョッキ
ジョッキはバカラではあまり見かけないグラスの代表格、といったところでしょうか。実は日本ではキリンとコラボして作っている「キリンコレクターズグラス」というものがあり、その中にジョッキ(ビアマグ)が登場します。他企業とのコラボレーションでは一応存在いたしますが、バカラのジョッキというものは近年あまり見ることはありません。
ホットドリンク用グラス、耐熱ガラス
バカラでは温かいドリンク用のグラスはあまり見かけません。上に紹介しているとおり、探せばあることはあるのですが非常に珍しいものです。エスプレッソをバカラのホットワイングラスでおしゃれに!なんていう声もが聞こえてきそうですが、耐熱グラスではないので編集部ではおすすめはできませんね。もしやるとすれば。グラス自身をかなり温めた状態でエスプレッソを入れる、ということをすれば割れる確率はぐっと下がるとは思います。
コリンズ(ゾンビ)グラス
要は細くて背の高いグラスですね。グラスを洗う時には手では底まで届かないような、ロングカクテル用のグラスといったところでしょうか。世の中ではかなりポピュラーなグラスの形状ではあると思いますが、バカラではコリンズグラスの形状のものはあまり見かけません。
番外編:大きなワイングラス。家庭用でも、フランス料理店やイタリア料理店でも20cmを超える大きなものが流行している背景とは
最近のワイングラスは長い脚(ステム)で大ぶりな20cmを超えるようなワイングラスが流行っています。ちょっとおしゃれなインテリアショップに行ってもこんなグラスが売っていますね。実はこの形のワイングラスは、1950年代後半に生まれたもので、それほど歴史のあるものではないのです。
1950年代後半に、「大ぶりでこれまでにないワイングラスがほしい」という旨の注文を受けたオーストリアのリーデル社が、その注文を受けて開発したワイングラスが今の流行のもとになっているというのが現在の通説です。日本でもリーデルは売られていますが、確かにリーデル社のワイングラスは歴史的な小さなものではなく、ほとんどが今流行している大ぶりのグラスです。ただバカラのワイングラスを見てみると、一部流行を取り入れた大ぶりなワイングラスが近年のプロダクトでは目につきますが、古いバカラのグラスでは、20cmを超えるようなグラスはラインワイングラス(ホックワイングラス)、レーマーと呼ばれるワイングラスが大半です。これはフランスとドイツの国境のアルザス地方近辺で生産されるワイン用のグラスで、古くから背の高いグラスを使っています。ただし今流行のワイングラスのように、容量は大きくはなく、通常のワイングラス程度の容量です。
バカラのワイングラスは赤ワイングラスで14cm程度の高さ、ウォーターグラスでも15cm程度の高さが1950年以前は主流で、20cmを超えるようなものはほぼ見かけることはほとんどありませんでした。もしアンティークやヴィンテージなど、年代物のお品に興味がある場合は、大きなワイングラスはほぼない、ということを頭に入れておくとよいですね。
最後に、バカラのグラスのシリーズ(アルクール、マッセナ、ローハン等)もあわせて確認したい方はこちらが参考になるでしょう。